草屋根の利点 by 百水
草屋根は数はそれほどでもないが、食物さえもうみだす。スカンジナビアでは、牛や羊も山羊も草屋根の上で草を食んでいる。予期に反して、ウィーンやニューヨークでも屋根の上に野菜や果樹さえも植えられてきた。屋根で採れたサクランボは、店頭で買った果実の10倍の価値がある。
これは、ウィーン生まれのアーティスト、フンデルトヴァッサー, Friedensreich Hundertwasserが言う「草屋根の利点」のひとつ。
かつては絵空事のように思えたけれど、今、あらためて読み返してみると、ぐぐっと心にささる。1970年頃から生態学的な建築モデルを発表していた彼。やっとこさ一般的になってきた屋上緑化や自然共生住宅の元祖的な存在だ。そして、屋上で栽培された野菜や果物、はちみつなどが、今、世の中の注目を集めています。
フンデルトヴァッサーの作品と言葉は、彼の没後も生き生きとしています。
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