さりげなく活躍中
フランクフルト市内にあるゲーテの生家は、博物館として公開されています。17世紀後期に主流だったバロック様式のブルジョワ住宅で、台所、居間、交流サロンの家具調度品や家財は、当時のように復元されています。
ギーギーとなる木製の床の音とともに印象的だったのが、そこで使われていたフロアスタンド。階段の手すりとともに、美しい光と影の情景を作っていました。
フロアスタンドはイタリアLuceplan社のもの。
1989年発売のロングセラーモデル”Lora”は、すっきりとしたフォルムながら、木の幹や動物の角のようにも見える不思議な魅力を持っています。オリジナルはカーボンファイバー製のもので、現在はアルミニウム製もあり。
光の向きや支柱の高さは調節出来るようになっていて、軽量なため移動にも困らないという優れもの。結構機能的なのに、さりげなく澄ましているところが良し。Compasso d’oro受賞もうなずけます。
ゲーテハウスでこのフロアランプを使うことにしたセンスに脱帽です。
古典とモダンを組み合わせる感覚、世の中では時々忘れてますね。
型にはめるだけでは次の古典は生まれません。
昔を再現するのは簡単でも、これまでとは違った新たな古典は、生まれた時には判断つきません。人々が気がついて、受け入れて、初めて古典。
さぁ、この組み合わせは後に古典となるでしょうか…?
こうして新たな古典に向かう可能性を感じるようなものを、また是非紹介して下さい!