Sampietrini – 石畳ににじむ光
アウトドアの照明計画に関連して、屋外景観の印象というのは「地面(路面)」や「ファザード(建物の外壁)」など、大きな面積を占める面から及ぼされる影響が少なくないと書きました。
そこで思い出すのは、私が1年半ほど滞在していたイタリア、ローマの市街地の石畳。
ローマでは、“Sampietrini”と呼ばれるピラミッド形の石が石畳に使われています。ひとつの石材の上面の大きさは12cmx12cm。下面に向かうにつれやや先細りの立方体になっています。高さは約17cmで、質量が3kgちょっと。舗装された路面にはぎっしり、無数の石が規則的に並んでいるのはご存知のとおりです。
この街の印象を決めている重要なもののひとつ。
それは、夜には街路灯のオレンジの明かりに照らされる”Sampietrini”です。
その表面にはしっとりと艶やかな光がにじんでいます。