輝きの奥に佇む黒色
黄金の深みある輝きは、単に金色の絵具や金泥だけで作られていないようです。
江戸時代に活躍した絵師、伊藤若冲, Jakuchu Itoh の色彩表現に隠された独創的な技巧を解き明かすTV番組の中で、黄色に白色と黒色を巧みに重ねることで、深みのある黄金の輝きが生まれていることが解明されていました。絵の裏に貼られた黒色の肌裏紙によって、黄色と白で描かれた絵には絶妙な深みと美しさが添えられています。
照明とも共通する黒色、つまりは影の役割。
一様に平坦で均一に見せることの「つまらなさ」を、再認識させてくれます。